受験対策委員会



試験対策委員会の姉妹版。主に、小論文入試について解説しています。


一、はじめに

このページは、奈良県立大学の入学試験の科目となっている、小論文入試対策を目的として書かれたものです。
しかし決して合格点を保証するものではありません。
そして、筆者も、決してその道の専門家ではありません。ご注意ください。

二、小論文入試とは何か

小論文試験とは、一般の学科試験のような一問一答形式とは違う、文章で論述していく形式の試験です。
こういった形式の試験は、おそらく、大半の高校生にとっては不慣れのものでしょう。
レポート程度なら書いたことはあっても、小論文は、大学入試で初めて書いたという人も少なくないでしょう。
はっきり言えば、高校卒業程度でまともな論文など書ける人は居ません。もし、書ければ、大学など来る必要はありません。
しかし、だからと言って、書けなくても合格するという考えも甘いといわざるを得ません。
基本、小論文入試は、大学入試の後期試験において多く採用され、その倍率が10倍を超えることも珍しくありません。
つまり、その十分の一、小論文をまともに書く事のできる一握りの人だけが合格出来るのです。
そして、そこではセンター試験の判定結果などは、あまり当てにはなりません。
各予備校の行うセンターリサーチでA判定が出たのに、小論文に落ちたケース。逆に、D判定が出たのに、合格したケースは 多く存在します。しかし、小論文をまともに書くことが出来ないからこそ、センター試験の結果が重要になってくると 述べる人も居ます。そのあたりは、フィフティフィフティぐらいだとお考えください。

具体的な形式としては、その多くは、与えられた課題文を読み、それに関して制限文字数内で論述を行うというものです。
場合によっては、課題文ではなく、グラフやデータなどの図表。詩などを与えられることもありますが、 特殊な例です。奈良県立大学では、その可能性は、まずないと考えて良いでしょう。
与えられる課題文のテーマは、もちろん、その大学、学部で研究されている学問に関してです。
また、与えられたテーマが同じであっても、学部ごとによって、例えば医学部、理学部、工学部、農学部、法学部、文学部、 経済学部、商学部、と、各々の学問の観点から論述しなければなりません。(ですから、最も難しい小論文は、文学部の ものだともいわれます。文学部的な観点から述べよと言われても、人文学の取り扱う範囲は、歴史学から心理学、言語学、 社会学など、それだけで一つの大学が出来てしまう程に広範に広がっていますから、大変取り付きにくいのです)
そういった意味では、奈良県立大学の地域創造とは、わりと具体的で、分かりやすい観点だとも言えます。

そして、小論文入試では、どういった部分が評価されることになるのでしょうか。
それは、

1、課題文(資料)の読解力、分析力
2、テーマに関する、理解、関心
3、主体的な思考力や学部適正
4、文章表現力や練習量
5、論理的な思考能力


であると言われています。
この中でも、特に重要視されるのは、「1、課題文(資料)の読解力、分析力」「5、論理的な思考能力」の二つです。
軽視されがちですが、「課題文の要約」は大きな採点ポイントになると考えてください。
ですから、よく、「小論文入試は、ユニークで個性的で目立つ文章を書くことが重要」と考える人がいますが、 そのような文章は求められません。むしろ、地味な意見であっても、論理的基盤がしっかりとしていて、説得性に富む 文章が評価されることになります。
そもそも、採点する側は、学問のプロフェッショナルです。高校生が考えた「ユニークなアイデア」などはとっくの昔に 検討済みのはずです。そして、そのアイデアが世間に出てこないのは、何らかの瑕疵(かし)、欠点があるからに他なりません。
なお、「3、主体的な思考力や学部適正」に関してですが、大学側は、受験者が、その大学で研究する学問に興味、関心を 持っていて、普段から自分でも色々と本を読んで、受験していることを前提として出題してきますので、 専門的知識は出ないまでも、初歩的なキーワードや、最新のトピック、話題のテーマ、テーゼ(論題)ぐらいなら、 平気で出してくることがあります。

三、具体的な書き方

次に、具体的な論述の仕方についてご説明します。
まず、はじめに「課題文によれば〜」などの書き出しから、与えられた課題文を、制限文字数の二、三割程度で要約します。
そして、次に、その課題文の内容を踏まえた上で、現状の分析などを行い、そして、自分の意見を述べる。

簡単に言ってしまえば、こういう順序になります。
もう少し、細かく言えば、

1、課題文の要旨
    ↓
2、課題文のテーマと関連した、自説の問題提起
    ↓
3、具体的な例証の提示
    ↓
4、一般性のある論拠
    ↓
5、結論文の明示

となります。しかし、これはあくまで一つの書き方の順序であって、絶対的なものではありません。
当然、文章量や内容などによって、その順序(2〜5のプロセス)が入れ替わる形式も存在します。
とにかく、「2〜5」のプロセスでは、「自分の意見を述べること」そして、「その意見に、説得性をもたせること」 が重要となってきます。それは、当然のことながら、感情論的な意見はNGです。あくまでも論理的な分析と、説得性 を持たせなければなりません。

とにかく、「自分の意見を述べること」
そして、それらに論理的に説得力を持たせること。


論文入試は、課題文要約と、この2点に尽きるともいえます。それらさえしっかりしていれば、2〜5のプロセスの順序は、 さほど重要ではないでしょう。もちろん、説得力のある文章の順番配置というものは存在するでしょうが。
なお、「起承転結」というのはあくまで物語の構成であって、論文にはあてはまりません。

四、書き方のルール

書き方のルールは、縦書きと横書きの場合で若干ことなります。奈良県立大学は横書きです。
小論文を書くときの、原稿上のルールは、基本、作文と変わりません。

・書き出しと、段落変更時は、最初に一マス開ける。
・算用数字は基本的にアラビア数字を使用。(横書きの場合)
 ※「一般に」「一律に」などは算用数字ではない為、漢数字で良い。
・基本、一マスに1字。
・行頭に句読点や閉じ括弧を置かない。

などが挙げられます。
また、ローマ字、アラビア数字を書く場合は、一マス2字となります。(大文字のローマ字は一マス一字)

参考までに、縦書きの場合、算用数字も漢数字で書きます。三桁以上の場合は、1999を、千九百九十九などと書かなくとも、 一九九九、という風に書くのが普通です。

また、論文としての表現のルールでは、

・「〜です」「〜ます」という書き方は禁止。「〜である」に統一する。
・比喩表現や、倒置法、体言止め、思わせぶりな表現は使用しない。
・定義不明な言葉は使用しない。(例:「真の国際化」「正しい姿」「本当の人間」など)
・「こと」は基本、平仮名。(例:「〜すること」「〜であること」など)

などです。
また、書き損じて訂正する場合、訂正箇所を二重線で消して、欄外に書く、あるいは、文章を挿入するということも、 一応は許されますが、出来るだけ避けるようにしましょう。

なお、このページでは、このあたりのルールが全然守られていません(笑)

五、小論文のテクニック

最後に、小論文のテクニックなどをご紹介します。
これはあくまで筆者個人の使うテクニックなので、あまりあてにしない方が良いかもしれません。
筆者は今まで4回、小論文入試を受けてきましたが、合格したのは1回だけです。まあ、その1回が、奈良県立大学 なので、参考程度にはなるかもしれませんが。(笑)

・小論文の勉強方法

ぶっちゃけ、効果的な勉強方法なんてありません。
普段からどれだけ世の中に目を向けているかが問われます。
本を読めとは言いませんが、最低限、新聞かニュースぐらいは見ましょう。
そして、それに対して、自分の中での意見をまとめておきましょう。
奈良県立大学では、「地域」や「観光」といったトピックからの出題となります。
近年では、地方分権などが進み、「地域」についての新聞記事が多々見られます。
それと同時に、2007年から、大学全入時代を見据えて、多くの大学で「観光学部」が新設されるなど、 観光が注目されてもいます。
新聞には、隅から隅まで目を通すようにしましょう。

あと、一回ぐらい、予備校などで、小論文対策の講義を受けてみるのも良いでしょう。
大体、三日四日ぐらいの短期講義ですし、受験直前講習などで、よく設置されます。(今年はもう無理でしょうが)
たぶん、その採点結果に愕然とすると思います。普通に三割とか、よくて六割とかの点数が出てきますから。
三割でも、全体的に出来る方だったりするから恐ろしい。
七割とれたら神ですね、マジで。筆者も三割とか出たことありますから。(爆笑)
実際、大学入試は、予備校採点に比べて、かなり甘めにつけてる気がしますね、実際。でなけりゃあんな平均点は出るまいよ。

・「課題文要約」

基本、小論文は下書きする時間はありません。一発勝負です。
ですから、課題文を読む際に、読みながら、重要だと思われる文やキーワードにアンダーラインを引いたり、チェックを 入れていきます。
この時筆者は、課題文を読み始める前に、指定文字数に2、3割をかけて、どのぐらいの量に課題文を要約すればいいか。
そして、課題文の一行の文字をカウントして、どのぐらいアンダーラインを引けば、その文字量になるかを計算してから読み始めます。(あくまで目安程度ではありますが)

・「結論を、あらかじめ用意しておいたものに帰結させる」

小論文は、自分の意見を述べることが大変重要です。なぜなら、それが「論じる」ということだからです。

しかし、はじめて読んだ課題文をその場で分析して、それに関連して考察していくのは、なかなか困難です。
ですから、あらかじめ、なんらかの結論を用意しておいて、それに結論を帰結させてしまうのです。
具体的には「これからの○○(テーマ)にとって重要となってくるのは××である」という風に帰結させてしまうのです。
小論文のテーマは色々ですが、どんなテーマにも対応できるような「××」は存在します。絶対に。
筆者がレポートなどを書く時に、いつも使うのはこのテクニックです。
まあ、具体的には、「インターネットによるネットワーク構築」とか、「法的整備」とかまあ色々です。 皆さんも色々と考えてみてください。
ヒントとしては、基本、何かを論じるのは、「何かを良くする」ことを目的としています。もっと言えば、「今の世の中をよくするためにはどうすればいいか、何が重要であるか」を考えれば良いわけです。

ただし、「社会の一人一人が努力することが必要である」というようなヒューマニスト的な結論の帰結は絶対にダメです。
これを書くと落ちます。間違いなく。まあ、筆者はこの表現を基調とした、結論の帰結の方法も編み出しましたが、禁則事項です。
あえて言うなら、社会の一人一人が努力する、出来るような社会にする為には、何が重要か、ということを考えれば良いのです。
あと、大学のやり方を否定、批判するようなものや、共産主義を主張するようなものも落ちます。
大学、学部への適性がないと判断されるからです。
筆者はレポートで一回前者をやって不可をくらいました。今のところ、唯一の不可です。
その教授は、もう何処かへ消えましたが……

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……いかがでしょう。参考になったでしょうか?
霧島もあんまり時間がないため、一晩で書き上げた文章ですから、ロクなものにはなっていません。
これから、入試準備などのため、学校へ立ち入りが出来なくなるため、受験生の方々への問い合わせや質問に対して 答えられなくなる可能性があります。その時は、優しい奈良県立大学の先輩たちがきっと懇切丁寧に答えてくれることでしょう。

では、皆さんの健闘を心からお祈りします。春、奈良県立大学のキャンパスで会えればいい、のかな?かな?
まあ、あまりにショボい大学で失望するかもしれませんが。霧島はそのクチです。
あまりに退屈な為、SOS団を立ち上げて、こんなホームページを作っているのです。では、失礼。

参考文献

・駿台受験シリーズ「小論文 テーマ別課題文集 21世紀を生きる」(オススメ!)
・「入試によく出る 小論文早わかり」(古い本多分、売ってないです、もう。)

など